赤浜地区震災復興計画案

赤浜の復興を考える会復興案図

赤浜の復興を考える会復興案図(pdf)
(大槌役場提供)

1.趣旨

生涯忘れる事のできない3月11日の東日本大震災津波から7か月が過ぎ、避難所生活から仮設住宅へと日々の暮らしも少しではあるが前進している。
しかし、赤浜地区住民960余人中、死者45人、行方不明者48人、計93人と全住民の1割が犠牲となった未曾有の大災害から立ち上がるには、災害前の防災体制と被災状況を十分に精査検証し、その教訓を復興計画に反映させることが不可欠である。
防災意識の徹底を図り、‘‘災害に強い人造り”を基本に、生命遵守を最優先とした復興計画を策定するものである。

2.基本方針

(1)災害に強い人造り

防災施設も災害に強い街も全て人が考え策定するが、防災意識の啓蒙不足の昨今では、自然猛威に立ち向かうことは不可能に近い。犠牲者を一人でも少なくするには、防災意識を核とした人造りが必要不可欠と考える。
学校現場での授業カリキュラムに防災意識の啓蒙等も必要と思われる。

(2)防波堤

台風、高潮対策用は防波堤、生命と財産を守るのは防潮堤とし、2種類を設置すべきと考える。
防波堤は既存施設を修繕復旧し、防潮堤は住家高台移転の擁壁として、最低でも海抜15m〜18mとする。(海抜20m〜30mを住宅用地造成とする)

(3)県道釜石吉里吉里線

赤浜地区の大動脈とし県道釜石吉里吉里線が通っているが、今現在、大津波の被災地区の中央にあり、今後の開設は不可能と思われる。よって、図面記載のとおり路線変更し、住家高台移転地に移行すべきと考える。

(4)高台住宅地

被災地の利用計画が未だ正式に決定されていないが、赤浜地区の要望としては、現在の赤浜小学校校庭を4〜5m嵩上げし、バスセンター車庫付近までの左側山を切り、盛土し住宅用地を造成する。(現在の県道釜石吉里吉里線の吉里吉里方面に向かい左側に寄せることとする。)更に旧児童館付近より三丁目住宅地への大規模避難道を併設した高台住宅地を造成する。

(5)大規模避難道(巾11m)

別添図面参照。大規模避難道として、赤浜小学校裏側より安渡に通じる林道に繋げる。更に、県道釜石吉里吉里線を路線変更し、バスセンター付近より一直線に国道45号線吉里吉里トンネル下付近に連結させる。

(6)インフラ関係施設

防災無線等電気関係は太陽光パネル発電と蓄電池の設置に全て変更を望む。筋山に風力発電はどうか。また、各施設や家屋の屋根に積極的には、太陽光パネルと蓄電池を設置する為の助成制度の確立を町や県に要望する。
水道施設は安渡よりの本管より吉里吉里経由からの方が防災対策上必要と思われる。

(7)被災地の利用計画

過日開催された、大槌町と赤浜部落との懇談会の席上、前川復興室長より公園化の回答を戴いた経緯がある。公園化の折には、未曾有の大災害を風化させない為に、世界中のマスコミで話題となった観光船「はまゆり」を記念モニュメントとして復元する等、鎮魂の教訓を後世に伝える公園の建設を推堆し、死者、行方不明者の名を刻んだ鎮魂碑や資料館の設置も併せて実現したい。

(8)公共施設

公民館、郵便局、消防屯所及び避難所を併用した集会施設、また、非常時対応の備蓄倉庫等は早急に建設が必要であり、新たに建設する安全住宅地域に効率的に配置することが不可欠である。
また、もともと豊かな湧水をもつ地域の特徴を生かし、井戸を確保することも大切であると思われる。各家庭での井戸掘り助成や、近所間で共有する井戸を設置する。
また、筋山に風力発電施設とヘリポートの設置が緊急時の為に必要と思われる。

(9)漁港及び関連施設

大槌漁港は、岩手県管理であるので、町漁協が地区漁業関係者の意見要望を十分に把握し、県への対応をお願いしたい。
また、海岸近くの県有地に、最大級の地震津波に対応し、50人〜100人程度が収容可能な5階建ての緊急避難施設が必要不可欠である。
更に、その施設には、大槌湾の監視機能も装備させ、湾内の海上安全に貢献できるものにすべきと考える。

(10)公営住宅建設について

仮設住宅入居条件として、2ケ年との制約があり、その後の地域住民の住居の支援策として、赤浜地区の被災地以外の場所に公営住宅建設の早期実現を要望する。(赤浜地区住宅アンケートでは、将来の住居として37%が公営住宅を要望している。)

(11)蓬莱島(ひょっこりひょうたん島)の早期復元について

大槌町(湾)の象徴とも言える蓬莱島について、漁業関係者、また、町民の鎮守の島としての位置づけを再認識し、お堂の修理、松の木の補修等早期復元を要望する。

(12)復興計画に伴う費用負担

この復興計画実施に伴う用地補償及び事業費については、全て町、県、国の負担とすることとし、地域住民の個人財産権を尊重することとする。

以 上

3D動画による赤浜復興イメージ

当動画は、大槌役場より提供されたものです。
<大槌役場説明>
1.本映像は、23年12月に策定した「大槌町東日本大震災津波復興計画(基本計画)」及び各地域復興協議会から町に提案された内容をもとにして作成した復興イメージです。
2. 本映像は、昨年夏に撮影した航空写真をもとに現況地形など3D化したものに建物や道路などの構造物イメージを組み込んだものであり、実際のものとは異なります。
3. 本イメージ動画の作成は、いわてデジタルエンジニア育成センター(北上市)が復興計画策定支援のために作成し、大槌町に提供したものです。

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